整骨院

市場環境とM&Aの動向

整骨院業界における柔道整復師の有資格者数は2006年から2016年の10年間で約1.8倍に増加しましたが、診療所の施設数も約1.6倍に増加し、競合との差別化や規模拡大のための資格者獲得競争が激化の状況が続いています。また、業界大手やフランチャイズ店などの施設が増加する中で、患者のニーズに合った施術やWEBマーケティングの活用、回数券の発行や会員制度の導入によるストックビジネスへの移行など、今後の整骨院経営において多岐にわたる経営ノウハウが必須となります。
このような市場環境の中で、業界大手やフランチャイズ店などの施設数増加に加えて、業界中堅のM&Aが増加しています。買い手のM&Aの目的はシェア拡大による地域一番化です。他方、売り手のM&Aの目的は、複数事業を展開している場合は本業への「選択と集中」、また、事業承継を目的としたニーズも増加傾向にあります。整骨院のM&Aは、1~3店舗程度の事業譲渡のケースや、譲渡対価5,000万円以下の小規模M&Aが一般的に多く見られますが、今後の更なる二極化において、M&Aを活用した経営戦略が重要と考えられます。

(出典:厚生労働省「平成 28 年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」より弊社作成)

M&Aのメリット(買い手

・有資格者の確保により、企業の成長のスピードアップが期待される
・店舗拡大と自社ノウハウの活用により、売上・利益の拡大が期待される
・商圏内のシェア獲得により、早期に地域一番化を目指すことができる
・他エリアの店舗を買収することで新規エリアを開拓の足掛かりにすることができる

M&Aのメリット(売り手

・事業承継が解決し、経営の存続が可能となる
・従業員の継続雇用が期待される
・ノウハウの共有による事業基盤の強化や技術者の成長が期待される
・大手傘下による従業員のキャリアアップや、大手資本を活かした攻めの経営が期待される
・複数の事業経営の場合は、本業へ経営資源を集中することができる

  • 千歳倫太郎

    千歳倫太郎(ちとせ りんたろう)

    株式会社船井総合研究所

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