IT
市場環境とM&Aの動向
IT業界では、エンジニアリソースの確保が大きな課題となっております。昨今、エンジニアの求人倍率は約7倍ともいわれていますが、人材ニーズが高まる中、少子化に伴う人口減少により労働力が減少するため、さらに10倍以上にもなるのではないかといわれています。
エンジニアリソース確保にあたっては、自社のエンジニアだけでなく、業務委託、派遣、外注などのほか、海外人材の確保などに多岐にわたった方法により、安定したリソースを確保する必要があります。また、自社のエンジニア確保にあたっても中途、新卒いずれも採用コスト負担も大きくなってきています。また、開発技術、言語も日々変化しており、エンジニアの教育コストも必要になります。
そのような環境にあるIT業界でのM&Aは今後増加するとともに、多様化していくものとみられます。AI、ブロックチェーン、VR/AR、IOTなど新しい技術、ビジネスがうまれている中、求められる領域での人材確保、ということも大事なポイントになります。
M&Aのメリット(買い手)
・エンジニアリソースの確保
・新規事業立ち上げ期間の短縮化
・自社サービスとのシナジー
M&Aのメリット(売り手)
・自社単独での拡大に限界を感じた場合に、販路の拡大や開発資金の確保などが期待できる
・売却資金をもって別事業の立ち上げ資金とできる
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宮井秀卓(みやい ひでたか)
株式会社船井総合研究所
シニアコンサルタント