IPO市場が低迷している中、これから準備を始めようとしている会社はどう対処すべきか

新型コロナウィルスの影響からIPO市場も低迷していますが、そのような状況の中、今後の道筋をみつけるために、IPOをゴールではなく手段として成長しているヨシムラ・フード・ホールディングスをご紹介します。
※IPO市場近況についてお伝えした前回コラムはこちら
 
2年後、もしくは5年後のIPOを目指している会社にとって新型コロナウィルスで低迷しているIPO市場にどう対処すべきでしょうか。
 
短期的には、2020年の新規上場社数が、例年に比べて減少するとみられ、審査にあたってのリソースが限られているため、証券会社の審査や、証券取引の審査が玉突きで後ろ倒しになる可能性があります。その為、来年再来年にIPOを目指している企業は、現状のスケジュール通りに進めることが可能か改めて主幹事証券に確認する必要があります。
 
また、スケジュールとして少し余裕のある企業は、審査に備える準備を丁寧に整えていくことが大事ですので、業績回復、不測時への対処法の確立などを優先して対応するのが良いと考えます。
 
新規上場時の株式市場の状況により、資金調達に影響を与えるのは間違いないですが、企業にとってIPOはゴールではなく(ファンドなどがIPOをEXITの手段として出資している場合は別ですが)、今後の成長の為の手段ですので、IPOをきっかけに大きく成長された事例を紹介させていただきます。
 
ヨシムラ・フード・ホールディングスという会社をご存知でしょうか。
 
中小食品会社のプラットフォームとなるべく、
1つの会社の弱みを他の会社の機能で補いながら、
ともに成長させていくことを目標に掲げております。
 
たとえば、高い生産技術力のある工場の工場長を
買収した他工場に派遣し生産技術力を向上させています。
 
また、後継者不足の中小食品会社の買収を行っており
中小企業のもつ高い技術力の保全にも貢献しております。
 
ヨシムラ・フード・ホールディングスは
2016年3月4日に東証マザーズに上場
その際の資金調達額は3億360万円です。
 
その後
金融機関からの借入金に加えて上場によって調達した資金を用いながら中小の食品会社を買収し、
年商が上場前の2016年2月期の128億円から2020年2月期には281億円(予想)
へと219%の成長をしております。
 
また、買収した会社の数は上場前には8社でしたが
上場後には海外企業2社含め18社になっております。
 
今後も中小企業のM&Aをすることでプラットフォームの強化を行いながら、
地方企業の販売網を地域限定から日本全国そして海外へ広げ地域活性化を図るとのことです。
 
弊社では6月10日(水)に
実際にヨシムラ・フード・ホールディングスの吉村社長をゲスト講師に招いて
吉村社長が感じた上場成功、金融機関の関係構築、買収企業選定のポイントについて解説いただきます。
ご興味ある方は是非ご参加ください。
 

 
では、実際に上場するにはどのような準備が必要だと思いますか?
 
上場を目指す市場により準備期間なども大きく変わってきます。
ヨシムラ・フード・ホールディングスのように資金調達を目的の一つとする場合は、東証マザーズやJASDAQがターゲットになりますが、採用のために知名度や信頼度という点を目的にする場合は、ほかの市場よりも短期間での上場が目指せる「TOKYO PRO Market」への上場を目指すという選択肢もあります。
 
他の取引所に上場するのに2年必要なことが1年でもクリアできるなど上場するための基準が大きく異なるからです。
 
次回は「TOKYO PRO Market」に上場している企業のデータを用いながら、「TOKYO PRO Market」上場に必要な条件、準備について解説いたします。
 
執筆者:金融・M&A支援部 宮井 秀卓

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