~デューデリジェンスから未来へ向けて~「再生ステップについて④」Vol.188

前回に引き続き、再生計画骨子の立て方について記載したい。
 
④ B/Sにおける遊休固定資産の処理方針の決定
 
ここからは、具体的なB/S上の処理方針決定に入っていきます。
 
ビジネスにおける収益性の基本は、投下資本に対する利益のリターンです。ここを誤っている方が非常に多いものです。投下資本の中に、本業のビジネスにほぼ関係のないものが入っていると、当然ながらリターン率は低下しやすくなります。また、本来、事業を強化するには、本業への再投資が必要ですが、再生に陥る経営者は、この本質を理解していない方が非常に多くいらっしゃいます。そのため、再生に陥る企業の多くは、過去の収益で不動産や株などを保有している場合が、ほとんどです。これは決して悪いとは言えないのですが、その間に本業が弱くなっては意味ないですからね。
 
そこで、固定資産の細目を出して頂き、本業(残すべき事業)に関係のない資産を一つ一つ、細かくチェックをしていきます。多いのは遊休不動産やゴルフ会員権、株式などです。これらは、まず現在価値に全て直します。ここで、売却した際にいくらになるかということも重要ですが、簿価との差額で利益が出るか、損失となるかも重要です。これは、税金を払うタイミングなども考慮した売却が必要となるからです。
また、売却した際の金額は、極力、返済を減らす方に回します。ただ、資金繰りが厳しい場合は、金融機関と相談しながら、資金繰りに回すことも実施します。
長期貸付金も要チェックです。この中には、ほぼ回収不能なものが多々含まれている場合がほとんど。そこで、それらの処理を実施すると、特別損失となるため、タイミングが重要となります。
 
これらは前回の会社処理でも記載したことで、その資産処理、タイミングなどが重要となりますが、金融機関は、すぐに回収したがるので、上手な交渉が必要となります。
 
次回も引き続き、再生ステップにおける押さえるべきポイントを明確にしていきます。

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