~デューデリから未来へ向けて~「ダウンサイジング」Vol.134

基本のビジネスモデルにおけるコンセプト・客層と投資採算モデルは、言うまでもなく非常に重要である。

 

例えば、店舗であれば、必要対象商圏、獲得できるシェア、必要客数や売上、そこからくる必要な店舗スペックや投資額、商品、在庫数など、全てがこれで確定してしまう。今、日本で起こっている問題は、立地状況の急速な変更、人口動態の劇的変化である。地方は人口減少により、成り立たない業態が多数出現、都心であっても、商圏内人口構成の劇的変化や顧客の流れの変化で、対応できないビジネスモデルが出てきている。

 

さて、現在、ビジネスデューデリジェンスに入っている企業は、収益性が急速に悪化している。この理由は、先に述べた基本ビジネスモデルとスペックの問題にある。一時代前は、非常に成功を収めたモデルであるが、現在は、店舗の約4割が赤字。また、新たに出した業態も採算分岐点が高く、投資回収が遅いために、モデル転換もすすまないで、結果として採算性が急速に悪化している状況にある。

 

一つ救いは、新しく展開している業態は、現在の時流にあっていること。そのために採算にのるまでの時間はかかっているが、確実に伸びている。そこで、我々が提案しているのが、この新業態をさらにダウンサイジングさせ、投資回収を1年ほどにするモデルである。当然、提供する商品・サービスもマイナーチェンジをしなければならないが、採算分岐点が劇的に下がり、しかも、オペレーション人員も削減できる。

 

この企業、収益性が悪化している上に、例にもれず、採用難で、必要人員を確保できていない店舗も多数でており、それが収益性ダウンに拍車をかけているところもある。この新しいモデルにすれば、正社員もこれまでの半数で対応できる。そのため、もともとある業態で、採算が悪いところは、この新モデルに移行できると、多くの店舗で黒字化が見込める。

 

ただ、問題は、この基本モデルを構築した担当役員。当然、こだわりをもっており、ダウンサイジングさせると、本来実施したい商品・サービスレベルがダウンするので、反対している。しこも、この新業態部門だけをみると収益は上がっており、余計に反対の声が高い。ここは、役員として、より全社を俯瞰的にみていただき、ご納得いただくことを最優先。

 

これからの時代、思っている以上に立地の変化、労働力の変化などが起こっており、ビジネスモデルの更なる磨き込み、また、ダウンサイジングさせる発想も必要となってきている。

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