~デューデリから未来へ向けて~「トップで99%決まる②」Vol.49

前回に引き続き、「会社はトップで99%決まる」について記載する。

 

我々にとってデューデリのお手伝いする際に、真っ先に気になるのが、対象企業における社長の特性である。そこで、デューデリのスタートとしてトップヒアリングを何よりも重要視する。そこでは様々なことを確認するが、一番気にかけているのが、トップの考え方や性格的な特性である。

 

最近、ご支援が始まった先で同じようにトップヒアリングを実施した時のことである。その企業は、外から見ても見事な展開戦略をとっており、急速な成長を遂げた企業。しかし、ここ最近、業績が頭打ちになっている。そこで、トップの話を聞いたところ、以下のような回答が返ってきた。

 

「自分の年齢を考えると早く息子にバトンタッチしたい」「早くゆっくりとしたい」などの言葉が連発される。よくないことに、幹部の前でも同じような言葉を発している。

 

過去の戦略面の話をきくと、機軸を一本もっており、それにそって確実な展開をなされてきている。しかし、将来の展開戦略の話となると、切れ味が悪くなり、「自分の代でできることはほぼ展開しきった。後は、息子が継ぎやすいように組織体系を変えていきたい」というもの。

 

マネジメント面は、完全トップダウンできたのだが、トップの事業へのモチベーションが低下する中、ボトムアップでの組織形態に変更しようとしている。しかし、急速なマネジメント体制変更は危険であり、ボトムアップの仕組みや従業員訓練ができていない中での変更は、組織を混乱に落としいれかねない。

 

トップのこの状況を把握した上で、現場の幹部層に話しを聞くと、見事に予想通りの状況。トップに対する求心力が組織から急速に失われており、幹部層の一部からも会社を辞めたいという言葉が出てくるほど。

 

これはあたり前のことであり、このトップはあと数年にいなくなり、組織のことも真剣に考えてくれないと分かると、組織の一体化力は急速に失われる。いかにトップが重要か、如実にわかる瞬間である。そして、この組織を立て直すのは、容易なことではない。

 

全ての経営は、現状を的確に認識(デューデリジェンス)し、未来に向けた“今の変革”からはじまる。

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