~デューデリから未来へ向けて~「力相応一番化による再生」Vol.32

船井総研には、力相応一番戦略という経営手法がある。

 

その企業が扱っている商品と対象顧客(商圏)において、力相応でシェア一番が目指せるポイント、ポジショニングを探し、そこにもてる資本を集中させるというものである。

 

ここでいう力相応とは、その企業規模や状況にあったという意味。たとえば、1億円の市場があったとして、シェア100%でも1億円、これに対してその企業の必要最低売上が2億円であった場合は、意味がない。また、逆に広く取りすぎるとシェアを高めることができず、波及効果も出せない。その企業にあったポジショニングを探し出すということが最大のコツ。

 

また、一番をとることの重要性は、一番は広告宣伝費がかからず、流通における主導権をとれる、不況になると一番に顧客が集中するなどの数々のメリットを享受できるため、大きい市場で二番手以下よりも、狭めた市場で一番をとることに活路を見出すということ。

 

さて、船井総研は元々業績向上におけるマーケティングに特化したコンサルティングという特性上、再生支援においても、基本的には自主再生型支援の企業様に入ることが多い。その場合でも、まずは、財務的手当てを実施する必要がある。

 

そこで、重要になるのが将来的な利益の改善度合い。これに基づいて、適正な返済条件に変更(債権のカットやリスケなど服務)し、再生の途上にのせるというもの。

 

そこで、当社が担うポイントが損益計算書の改善である。この損益を改善させる場合に利用するのが、力相応一番戦略である。まず、だめになる会社は、商品でも商圏でも間延びしている場合が多く、明確にこれが強いというものが存在しない。

 

そのような会社のトップにヒアリングすると「自社はお客様の要望に100%こたえることをモットーにしているため、何でもできます、何でも扱っています」的な返答が返ってくる。

 

それは、つまるところ「自社は何もできません」と宣言しているようなもの。

 

実際にある小売店の再生に入ったときも、店舗に多大なコストをかけていたので(それが元でだめになっているのだが)店舗は非常にきれい。商品ラインもかなり多く(これも在庫過多)フルラインそろっている。

 

そこで、社長にこの店で一番売れる商品と一番売りたい商品は何かという2つの質問をしたが、答えはどちらとも「ない」ということ。すべてが売りたい商品ですと答える。そのため、店舗に特徴がなく、結局お客様はきれいな店だが、買いたい商品がないとうことで、リピートにつながらなくなっていたのである。

 

そこで、商品アイテムを1/3程度に絞込み、残った商品の陳列数を増加させ、一番買ってほしい商品、1番にしたい商品を短期間で300%までもっていくことに徹底して力を注ぐことに専念してもらう。そして、もう少し長い目でそのカテゴリーシェア1番を目指していく。これができれば、活性化は早い。

 

全ての経営は、現状を的確に認識(デューデリジェンス)し、未来に向けた“今の変革”からはじまる。

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