~デューデリから未来へ向けて~「食品メーカーにおける再生支援の現場から」Vol.31

PDCAの重要性を否定する人はいないであろう。

 

しかしながら、そのPDCAを上手にまわせている会社は少ない。その最大の課題は何かというと“P=目標設定”にある。

 

「この話をすると多くので自社は目標設定を実施しているよ」という答えが返ってくる。

そこで、その計画を見せてもらうと、売上や粗利数字が月別で並んでいるだけ。

 

そして、その決定方法は、「市況が悪いから昨対102%です」とか、「毎年10%UPで組んでいます」というようなこと。これらはとても計画とはいえない。ただの数値がならんでいるだけのものであり、そこになんら戦略も何にためにその目標を達成するのかの思想も感じられない。だから、従業員の行動変革も起こらないので、今までと同じ行動をする。

 

さて、業績が厳しく債務超過に陥りそうな企業の営業目標設定会議に参加したときのこと。このような場合は、最低会社としてあげるべき売上というものがあり、それを達成できないと返済も厳しくなる。そこで、自動的にトップラインの目標は決まってしまう。

 

それは仕方ないことであるが、そこからがポイント。当然、既存と目標には大きなギャップがあり、既存先の読み込みだけでは、売り上げ目標は達成できない。そこで、新規開拓営業ということとなるが、耳を疑う発言があった。

 

新規営業先リストの設定に際して、担当者を決める段になったとき、ある営業所長が「それじゃ担当先をじゃんけんで決めて、負けた人が担当しよう」と。

 

これは実際にあった話であるが、営業所長がそのレベルだから、数値がいかないとしかいえない。思わず「待ってください!」もう一度、一からやり直し。

 

目標は、普通だといかないだろうと思われるが、行けば会社が変わる、皆の待遇も変わるという夢のある目標をたてるとともに、それが実現したときのイメージをもってもらうこと。そして、それを達成するためのストーリーを考え、どんどん計画に落とし込むことがポイント。

 

当然、今までと違う行動をしないと、高い目標は達成されないため、そこに新しい考え、アイデア、行動が生まれていくる。また、数%程度の売り上げアップであれば、今までの延長で実行できるので、新しいアイデアは生まれてこない。当然ながら、やらされ感満載では、とてもじゃないが計画は達成されない。

 

全ての経営は、現状を的確に認識(デューデリジェンス)し、未来に向けた“今の変革”からはじまる。

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